梨を使ってジンを作ってみたい。

内容はいつも以上に、ニッチなものになります。
ジンに使うボタニカルには、基本的には香り高いものを選ぶ。その上で、アルコールに抽出されやすいもの。そして、自分の場合は常圧蒸留器でも香りの抽出ができるか。という点にも注意する。
香りの強さは、ボタニカル候補としてかなり重要になる。

さて、そんな条件に全く見合わない日本の夏の風物詩、梨のジンを作ってみたいという欲求が出てきた。

おそらく、自分だけではなく
他の蒸留家もチャレンジしたいと思っているに違いない。

でも、商品化されているものが極端に少ない。
つまり、梨のジンは難しいのだやはないかという予想ができる。

それでも、やってみようと思う。

和梨の香り

まず、梨の香りについて

  1. 爽やかで清々しい、瑞々しい
    • 和梨の香りは、軽やかでさわやかであり、心地よい清潔感があります。まるで新鮮な空気を感じるような、爽快感があります。
  2. ほんのり甘い
    • 香りには、ほのかに甘さが感じられますが、洋梨ほど強くなく、控えめで繊細です。この甘さは、フルーツの自然な甘さから来ているもので、すっきりとした印象です。
  3. やわらかいフルーティーな香り
    • 和梨の香りは、やわらかく、自然なフルーツの香りが漂います。強い香りではなく、穏やかで軽やかな清涼感のある香り
  4. ほんのり青リンゴのような
    • 和梨の香りには、青リンゴやその他の軽いフルーツに似た香りが感じられることがあります。この香りは、和梨の軽やかさと清涼感を引き立てています。

良い感じに表現は言えるけど、 穏やかな香りというのは間違いないのでジンにした時にどこまで香りが出るのかはやっぱり微量。

和梨を使ったスピリッツの蒸留方法と注意点

和梨を蒸留するのに、注意点。これで解決できるなら
みんなやってるよな。と、思いながら藁にもすがる思いで調べてみる。

1. 原料の選定と準備

和梨を使ったスピリッツの製造において最初に重要なのは、原料の選定です。果実が熟しているほど、香りと甘味が豊かになります。品質の良い和梨を選び、皮をむき、種を取り除いた後、果肉を細かく切り、ブレンダーでピューレにします。果肉をそのまま蒸留するよりも、ピューレにすることで果実の成分をより効率的に抽出することができます。

調べると、こう言ったアドバイスをされます。
個人的には皮はむかないで良いかな。皮に香り成分が含まれることが多いので、きっと梨もそうだろうと予測。
ピューレまではできないけど、破砕機で粉々にはしたいと思います。

2. 発酵 したほうが良いのだろうけど・・

和梨のピューレを使用する際、発酵プロセスが重要です。果実の糖分が発酵によってアルコールに変わります。発酵には専用の酵母を使い、発酵温度や時間に注意を払いましょう。発酵温度が高すぎると、香りや味わいが損なわれることがあるため、適切な温度管理が求められます。発酵が終了したら、スラッジ(発酵過程で生成された沈殿物)を取り除き、クリーンな液体を蒸留に進めます。

発酵させたほうが、香りが出ると思われます。とは言え、梨なんでねぇ。
成果がそこまで期待できないのと、手間を考えるとなぁぁ・・。

できることならベーススピリッツに浸漬する方法でなんとかしたい。

3. 蒸留

和梨のスピリッツを蒸留する際には、減圧蒸留を利用することが推奨されます。減圧蒸留は、低温で蒸留を行うため、和梨の繊細な香りとフレーバーを保ちやすいです。蒸留の際は、温度と圧力を細かく管理し、心地よい香りを引き出すことが重要です。蒸留の際には、最初の部分と最後の部分(ヘッドとテール)を分離し、心地よいミドル部分(ハート)を収集します。

でしょうね〜

残念ながら、自分の使うのは常圧蒸留器

4. 熟成とブレンド

スピリッツの熟成は、風味を深めるために欠かせないプロセスです。和梨のスピリッツは、軽やかでフルーティーな風味が特徴ですので、熟成期間を短めに設定することが多いです。また、他のフレーバーやスパイスとブレンドすることで、より複雑で興味深い風味を引き出すことができます。

和梨のジン製造におすすめのボタニカル

和梨のジン製造には、和梨のフレッシュでフルーティーな風味を引き立てるために、以下のボタニカルをおすすめします。

1. ジュニパーベリー

ジンの基本的なフレーバーとして、ジュニパーベリーは必須です。和梨の甘さと相性が良く、スパイシーでリフレッシュな香りを加えます。

2. コリアンダーシード

コリアンダーシードは、ジンにスパイシーでシトラスなニュアンスを加えます。和梨の甘味とよく調和し、ジンに深みを与えます。

3. カルダモン

カルダモンの甘く、スパイシーな香りは、和梨のフレッシュさとよく合います。複雑さを加え、ジンにエキゾチックな風味を与えます。

4. レモンピールなど柑橘

レモンピールは、シトラスの爽やかな香りをジンに追加し、和梨のフルーツフレーバーを引き立てます。ジンに明るさと爽快感をプラスします。

5. シナモン

シナモンのスパイシーで甘い香りは、和梨の甘さを引き立て、ジンに暖かみと深みを加えます。甘い香りのスパイスは合いそう

6.ミント

参考までにモクテルレシピから、ミントも良いんじゃないかと。ただ、こちらも常圧蒸留には向かないハーブだと思う。

7.蜂蜜

梨に蜂蜜は良いのでは

8.生姜

9.ローズマリーなどハーブ

バランスが難しい気がするけど、想像する感じでは良さそう。ただ、梨の香りがしっかり出てのお話なので、後からブレンドする形で対応

    具体的な使用例

    鳥取県倉吉市でウィスキーを作る倉吉蒸留所。こちらで出しているクラフトジンは和梨を使っています。
    恐らくですが、自分調べでは、梨を使ったジンはここだけ??

    鳥取県名産の「梨」を中心に、ジュニパーベリーをはじめ、コリアンダーシード、オレンジピール、ゆずピール、和山椒、玉露、サクラ、ブラックペッパーの9種類のボタニカルを使用しております。
    爽やかな柑橘の香りに梨の甘み、ブラックペッパーや和山椒のスパイシーな風味を感じることができる逸品です。


    減圧蒸留(Vacuum Distillation)

    和梨の香りが控えめであることを考慮して、蒸留酒の製造では、風味を引き立てるために減圧蒸留器の使用がおすすめ。ということで、減圧蒸留の何が良いのか
    簡単に書いておきます。

    プロセス

    • 圧力: 減圧蒸留は、標準的大気圧よりも低い圧力で行います。真空ポンプなどで圧力を下げることで、液体の沸点を低下させます。
    • 蒸留温度: 圧力を低下させることで、成分の沸点が低くなり、より低い温度で蒸発します。

    特性

    • 低温: 低い温度で蒸留するため、熱に敏感な成分を保護しながら蒸発させることができます。これにより、フルーツや香り成分が損なわれにくくなります。
    • 品質保持: 特に香りや風味を大切にしたい場合に有効です。例えば、フルーツの蒸留酒や香料の製造などで用いられます。
    • 精密な分離: より高精度に成分を分離できるため、特定の成分を選択的に抽出するのに適しています。

    用途

    • 高品質なスピリッツ: 高品質なアルコールや香り高い製品の製造に適しています。特にフレーバーが重要視される製品で使用されます。
    • 精密な化学品: 化学工業においても、熱に敏感な成分を精密に分離するために使用されます。

    まとめ

    和梨を使ったスピリッツやカクテルは、そのフレッシュでジューシーな風味が魅力です。蒸留プロセスにおいては、原料の選定や発酵、蒸留、熟成の各ステップで細心の注意を払い、和梨の香りを最大限に引き出すことが重要です。また、和梨のジンには、ジュニパーベリーやコリアンダーシードなどのボタニカルを合わせることで、風味のバランスが整います。和梨のお酒は、リキュール、サワー、スパークリングなど様々な形で楽しむことができ、その多様な可能性を活かしてオリジナルの飲み物を作り出すことができます。

    和梨の香りを表現する際には、その特徴的な要素を正確に捉えることが重要です。和梨はフルーツの中でも比較的控えめな香りを持ちますが、その特性をうまく表現することで、より魅力的な描写が可能です。以下は、和梨の香りを表現するためのいくつかのフレーズやキーワードです。

    • 常圧蒸留: 高温での蒸留が行われるため、一般的なアルコール製品の製造で使用され、比較的シンプルで効率的です。
    • 減圧蒸留: 低温での蒸留が可能であり、香りや風味を保ちながら成分を分離できるため、特に高品質な製品やフレーバーにこだわる場合に適しています。

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